農業における気候変動と児童労働:  気温上昇や熱ストレス、子どもの健康に対する影響が、安全な労働と危険な労働をどのように変えるか

農業における気候変動と児童労働: 気温上昇や熱ストレス、子どもの健康に対する影響が、安全な労働と危険な労働をどのように変えるか

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  1. 気候変動と児童労働関連付ける

2022年5月15-20日に南アフリカダーバンで行われた第5回Global Conference on the Elimination of Child Labourは、2025年までにすべての児童労働撲滅を含むSDG目標8.7の実現に向けて再び世界を再び軌道に乗せるという非常に大きな課題に直面している。ILOが述べた通り、 社会的保護と強靭性のある雇用政策がないいくつかの国では、新型コロナパンデミックは児童労働の大幅増につながり、近年の発展を台無しにしている。蔓延する経済的・社会的危機と世界的な食糧危機は戦争、衝突、難民によりさらに悪化し、さらに大きな課題となっている。

これらの課題は、全児童労働の70%が起こっている農業において最も顕著である。2021年11月2-3日にFAO Global Solutions Forum – Acting Together to End Child Labour in Agricultureが開催した具体的な経験、プログラム、政策に関する話し合いでは、多次元・多部門にわたるアプローチの必要性が浮き彫りになり、SDG目標8.7に基づくコミットメントを維持するための緊急措置を求める呼びかけを強く思い起こさせた。

間近に迫った第5回Global Conference on the Elimination of Child Labourにおける政策上の行動を求める呼びかけは、2021年11月のCOP26において緊急の気候変動対策を求める呼びかけと、国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第6回評価報告書のワーキンググループ[1]の衝撃的な報告書につながった。

国連子ども権利に関する委員会が、2022年末までに子どもの権利と気候変動に特別な焦点を当てた子どもの権利と環境に関する一般的意見第26号を作成するコンサルテーションプロセスを2021年12月に開始したことも重要である[2]

これら集約された2つの危機に対応する必要性を認識し、ILOは、5Global Conference on the Elimination of Child Labourの3日目(5月17日)に気候変動と気候危機に関するテーマ別パネルを設けた。

児童労働と気候変動のいずれもが複雑で重層的な問題であることはよく理解されている。しかし、この複雑さが無為を正当化するものではないことも同様によく理解されている。包括的かつ他部門にまたがる戦略が必要であり、5Global Conference on the Elimination of Child Labourは、これらの関連性をよりよく理解し、既存の政策やプログラムに統合する機会を提供している。

IPCC第6回評価ワーキンググループの広範囲な報告は気候変動が子どもの健康と幸福に及ぼす影響を取り上げているものの、いくつかの事例では、気候変動の影響に苦しむ最も脆弱なグループの一つに子どもを挙げ、児童労働について一切言及がないことは重要である。

IPCC第6回評価ワーキンググループII報告書『気候変動2022年:影響、適応、脆弱性』は、気候変動が人間の健康と幸福に及ぼす影響と、貧困、脆弱性、生活や持続可能な発展との 相互作用に関する広範囲な証拠を提示している[3]。この報告書において、子どもの健康、精神衛生、食料や栄養へのアクセスへの影響と同じく、子どもの脆弱性は明らかである。気候変動が食料システムと農業に及ぼす影響について詳細な話し合いも行われている。同報告書が2022年2月27日、IPCCの195ケ国の加盟国政府によって承認されたという事実は、政策措置を強く求める現実的な機会を示唆している。この文脈においては、この話し合いやその根拠となる研究が、農業における児童労働を含むように拡大されたことがさらに重要である。

本文は、IPCCワーキンググループ報告書を批判するものではなく、児童労働、とりわけ農業における児童労働が、2022年9月のIPCC第6回評価の最終報告書に統合し、各国政府の気候対策計画の一部となるようにする当組織に対する合図である。

2021年7月8日、ハシェムフーズ社の工場火災で亡くなったムハンマド・ハスナインは11歳だった。この火災で52人の労働者が命を奪われ、彼を含む19人は子供であった。彼の住むボーラ島チャー・ファソンは気候変動の影響を強く受けている。彼の遺体はこの村からダッカ郊外のナラヤンガンジ地区に運ばれた。IUFチームが息子の死を知らせるために家族を訪ねた時、農業労働者である父親は重病のため働くことができない状態だった。

ボーラ島での洪水、河川・海岸の侵食や異常気象は、特に小規模な漁業や農業に従事する人たちの生計手段を奪った。 2021年7月8日のハシェムフーズ社の火災で亡くなった19人の子供たちの大半はボーラ島から出稼ぎに来ていた。

気候変動 と農業における児童労働の関係性に関して取り上げるべき側面がいくつかある。例えば、気候変動に起因する強制退去は、児童労働における搾取に対する子どもの脆弱性を高める。海面上昇や極端な気候現象による強制退去が児童労働の増加につながった実例をいくかの国で目にしてきた。2021年7月8日にバングラデシュで起こった悲劇的なHashem Foodsの火災で死亡した19人の子どもの大半は、気候変動の重大な影響を受けたボラ島出身であることを想起すべきである。これらの子どもは、ボラの洪水、河川浸食、海岸浸食や極端な気象による極端な貧困や生活手段の喪失により、レイバー・ブローカーの被害を受けやすく、190km離れたダッカ郊外のナランヤンガジ地区の工場に連れてこられて働かされた[4]

極端な気象事象がなくとも、気象現象の積み重ねは干ばつや洪水につながり、人々を島から追い出すことにつながる可能性がある。農村地域では、家族の農場で農業活動に従事し、外国への出稼ぎ労働者や直接雇用者として親と共に有給の仕事に就く子どもが増えている。

気候変動と農業における児童労働 との関係で、より注意を払うべきもう一つの側面は、地表面温度の上昇、熱ストレスと危険な作業の関係である。我々は、この問題をより深く調べ、気候変動と我々の農業における児童労働撤廃努力の関係について理解を深めることを提案している。

 

 

  1. 熱ストレス、農業における安全・危険な作業

数十年にわたり、猛暑や熱ストレスへの曝露に伴うリスクは、農業労働者や農園労働者の組織化、教育や彼らの健康・安全に対する権利の擁護において重要な課題である。これは、2001年の農業における安全健康条約(第184号)2001年農業における安全健康勧告(192号)並びに2011年の農業における安全衛生の実施規則の作成・採択に貢献した。

2021年、我々は農業における児童労働を終わらせる統合的なアプローチとして、殺虫剤の使用削減と農業労働者の安全衛生保護改善の双方から取り組むべきであると提案した[5]。このアプローチの重要な点は、(安全な使用方法が存在しない)パラコートやグリホサートなどの非常に危険な殺虫剤の使用を禁止し、労働者の健康や環境を脅かす具体的なリスクに応じて、殺虫剤の使用を削減・制限することである。この観点から、条約第184号、勧告第192号および実施規則は、国および地域レベルでの政策や慣行の重要な基礎となっている[6] 。

勧告第192号と実施規則では、高温環境での労働や熱ストレスの問題を具体的に取り上げている。実施規則第17条は、熱曝露などの気候や環境関連リスクを定め、熱ストレスを定義している[7]

熱ストレスは、熱射病、熱疲労、失神(気絶)、熱痙攣やあせもと関連付けられている。

脱水症状が健康に及ぼす影響についても実施規則に以下のように記載されている:

17.2.1.2 脱水症状は農業労働者にとって重大な問題であり、致命的となり得る。初期段階においては、標準以下の発汗、意識消失、精神錯乱、めまい、頭痛、あせも、神経過敏、協調の喪失、筋肉のけいれん、極度の疲労などの症状につながる可能性がある。しかし重度の脱水症状は致命的となる可能性があり、喉の渇きの喪失などの他の症状が現れた場合は、早急な治療が不可欠である。

実施規則は、日陰の休憩所での適切な休憩時間などの措置を明らかにし、労働者が容易にアクセスできる「十分な量のきれいな飲料水を雇用主は利用できるようにする必要がある」と定めている。勧告第192号10(a)項は、雇用主に「安全な飲料水の適切な供給」を可能にすることを義務付けている。実施規則はまた、仕事のペースを環境に適合させ、熱への曝露と熱ストレスのリスクを減らす必要性を主張している。

脱水症状の深刻な影響と飲料水を得る権利は認識されているにもかかわらず、農園や農場の労働者は適切で安全な飲料水を得る権利を得るのに苦労し続けている。2015年の世界水の日では、IUFはこの問題を浮き彫りにするために、「水が命なら、十分な飲料水が手に入れられずになぜ毎年のように農業労働者が死んでいるのか」という小冊子を発行した。ここに出てくる事例の一つが、家畜と同じ水源から水を飲まなければならない、インドのマハラシュトラ州コールハープルのサトウキビ刈労働者である[8]

インドのアッサム州では、紅茶農園で働く女性が、農園の自宅や作業中の適切な飲料水へのアクセスを求めて水道・衛生委員会を設立した。この6年間、これらの要求に対して経営陣に味方する男性が支配する労働組合の妨害にもかかわらず、いくつかの女性委員会が進展を遂げた。経営陣と労働組合の両方による脅迫と嫌がらせに直面して、これらの紅茶農園の女性労働者は、きれいな飲料水を求める闘いを、現代の農園における最重要課題の1つに押し上げた[9]

水が利用可能な時でも、不衛生な場合や殺虫剤で汚染されていることがしばしばある。フィリピンのミンダナオ島にあるバナナ農園では、予告なしでの殺菌剤の空中散布は、雇用主によって提供された水が汚染されているかもしれないという懸念を引き起こした。代わりに、労働者は近くの家へ行き飲料水をもらうことにした。勧告第192号7(b)項は、「食品、飲料、洗浄、灌漑用水源の汚染を防止するための措置」を含む化学物質の適切な管理を具体的に要求している。

アジア太平洋地域のほとんどの国では、農業労働組合員は、農場や農園では殺虫剤の汚染が日常的であると報告している[10]。次第に農業労働者とその家族は、汚染された水源であることがわかっているまたは汚染が疑われる水源の水を飲むことをためらっている。子どもを含む農業労働者はこれらの水を飲むことを避けるようになり、結果として脱水症による病気のリスク上昇につながっている。気候変動が水不足の深刻化と地表温度の上昇を引き起こすため、水の汚染問題と安全な水の供給の減少は、新たな健康危機になる可能性がある。

きれいな飲料水へのアクセスは、脱水症を防ぎ、熱ストレス関連リスクを減らすために必要ないくつかの対策の1つである。これは熱ストレスまたは熱疲労を短期間で直ちに緩和するというだけの問題ではなく、はるかに深刻な長期にわたる怪我や病気に関わるものである。2014年11月7日にIUFが水と食料安全保障に関する食料安全保障と栄養の専門家のハイレベルパネル(HLPE)協議に提出した文書は、「中米の砂糖工場労働者に影響を及ぼす慢性腎臓病の流行はストレスや脱水症状と関係がある」と述べている[11]

パキスタン、シンド州サンガル地区シャーダッドプールで両親と共に小作人として働く子供たち。この時の気温は摂氏45℃を超えていた。大人も子供も飲料水を利用できない環境であり、特に子供たちは脱水症状や熱ストレスの影響をより深刻に受けている可能性が高い。

気候変動、熱ストレスや農村地域における慢性腎臓病(CKD)発生の関係性に関する2016年の研究は、 中米、北米、南米におけるこの関係性についての重要な概要を提示した[12]。それ以降、北米と中米の農業労働者に関するいくつかの研究において、急性腎障害(AKI)、CKDと熱ストレスに起因する脱水症状の関連性が確認された[13]。建物内の気温の高さにより、農業労働者は脱水症状の状態で作業を開始しなければならない。また水がある場合でも、直射日光下での肉体労働や、作業が終わらなければ水を飲まない傾向があり、これはAKI やCKDのリスクを高める可能性がある。

これらの短期的および長期的な健康リスクは、地表面温度の上昇、極暑現象の増加や気候変動に伴う水不足の拡大によって悪化する。気候変動に対して大規模な措置を講じなければ、熱疲労、脱水症状、熱射病、熱ストレスが増加し、CKDの流行を含む深刻な病気につながることが予想される[14]

児童労働は、これらの農園、農場や畑にも存在し、新型コロナパンデミックの結果としていくつかの国で増えているため、これらの農作業に従事している子どもに熱ストレスが及ぼす影響も理解しなければならない。

  1. 気候変動、熱ストレスと子どもの健康

第6回評価ワーキンググループII報告書『Climate Change 2022: Impacts, Adaptation and Vulnerability』は、極暑への曝露、熱ストレスや熱疲労が子どもの健康や幸福に重大な影響を及ぼすことを示すいくつかの研究に基づいている。同レポートの要旨は以下の通りである。

  • 生理機能や代謝が未成熟で、空気、食物、水の体重比摂取量が成人に比較して多いことを考えると、子どもは気象災害に遭いやすく、脆弱性が高い傾向にある。
  • 気候変動は、家庭の食糧へのアクセス、食事の多様性、栄養素の質、水、母子育児へのアクセスや母乳育児の変化を誘発し、低所得国の子どもの栄養失調や感染症のリスクを高め得る
  • 衛生状態の悪い場所に住む子どもは、とりわけ胃腸疾患になりやすく、多くの気候変動シナリオにおいて、子どもの下痢性疾患率が将来的に増えると予想される。
  • 異常気象、暑さ、空気の質の悪さにより、子どもの戸外でのレクリエーション機会が減少する可能性がある。
  • 子どもと青年は、異常気象後の心的外傷後ストレスに対してとりわけ脆弱であり、その影響は長期にわたる可能性があり、成人してからの機能にも影響を及ぼす可能性がある。

これらの所見において気候変動と子どもの健康に注意を喚起していることは歓迎すべきことである。しかし、気候変動が具体的に子どもの健康にどのように影響するかについての理解を緊急に深める必要がある。IPCC報告書を含むほとんどの研究では、子どもは他の脆弱なグループと一体化される傾向がある。気候変動と子どもの健康に関する研究を幅広く検討したところ、「気候変動と子どもの健康に焦点を当てた研究が著しく不足し、多くの研究では、子どもを分析のサブポピュレーションとしてしか取り上げていない」ことが分かった[15]。これら欠点の結果として、我々は重大な知識のギャップに直面しており、レビューは次のように結論付けている:

これらのギャップを埋めるためには、分野を超えた革新的な研究努力を活性化することが重要であり、国連持続可能開発目標における気候変動と子どもの健康の位置づけが鍵となる。それでも、現在および将来の世代の子ども、特にすでに脆弱な子どもは、気候変動に起因する病気について容認できないほど高い負担を負っており、今後も負い続ける[16]

子ども、子どもの権利団体、コミュニティ団体や労働組合の関与は、これらの革新的な研究活動の不可欠な部分となるべきである。たとえば、農村コミュニティのストーリーや事例証拠は、労働組合やコミュニティ組織を通じて伝えられ、この研究でより大きな注目を集め、この研究を通じて政策立案に影響を与えることができる。

農業労働者の気温上昇と熱ストレスの問題に戻ると、潜在的な気候変動の影響の例として、農業に従事する子どもが直面するリスクを調べることもできる。

パキスタン、カイバル・パクトゥンクワ州マルダン市のタバコ農家での児童労働。農家は、子供たちは簡易かつ安全な労働にのみ従事していると主張している。しかし5月末から8月初めまでの気温は40℃を超え、湿度は7月で39%、8月には49%に達する。 気温上昇と農薬のドリフトが子供たちに与える影響についてはさらなる調査を要する。

Gomes、Carneiro-Junior、Marinsによる2013年の有名な研究では、子どもは熱疲労と脱水症にかかりやすいことが示された。これは、子どもは汗腺が発達しておらず(汗をかいて冷やす能力が低い)、体重に対する体表面の比率が高く、暑い気候では大人ほど効率的に熱を放散できないためである。同じ種類の労働を行えば、子どもは大人よりも多くの熱を生成(深部体温上昇)する[17]。 2018年にFAOが発行した農作業における熱の管理に関するワーキングペーパーも、この2013年の研究に言及しており、高温の条件下では、子どもは熱に起因する病気に罹患するリスクが高い可能性があると結論付けている[18]

いくつかの研究では、子どもは大人よりも日陰の休憩所でより多くの休憩を取り、より多くの水を飲むように提言しているが、これは休憩を取り、十分で安全な飲料水を手に入れられることを前提としている。前項で説明した通り、農業労働者は飲料水を手に入れられないことが多く、子どもも同じ状況にある。以下で説明するように、就労形態や作業慣行も大人や子どもを制約し、脱水症を防ぐために必要な行動を取る妨げとなっている。

10年以上前のILO報告書『ILO report, Children in hazardous work: what we know, what we need to know(危険な仕事をしている子ども:私たちが知っていること、知る必要があること)』は、日光への曝露や異常気象が伴う労働において子どもが直面するリスクを明らかにした。同報告書は、子どもが行うほとんどの形態の屋外作業は危険であると見なされるべきであると結論付けた[19]。しかし、これは主にレンガ窯、建設現場や屋外作業一般で危険な労働に従事している子どもを調査したもので、農作業を明確に取り上げてはいなかった。

最近では、農業に従事する子どもの熱ストレスと脱水症状の研究がある。重要な例として、農場で働く子どもへの広範なインタビューに基づいた、ノースカロライナ州のラテン系の子どもの農業労働者の熱関連疾患の研究がある[20]。Student Action with Farmworkersやコミュニティオーガナイザーと共に実施されたこの研究は、気候変動と子どもの健康、特に児童労働との関係を理解するために必要かつ革新的な研究努力の良い例である。

バングラデシュの玉ねぎ畑で大人と共に働く子供たち。 日中の気温は35~39℃に達し、夜間でも体感温度は27℃近く、湿度は57%近くにもなる。

前述の通り、住宅環境により農業労働者はすでに脱水状態のまま仕事に来ることが珍しくない。熱ストレスが農業における児童労働に与える影響を評価する際には、これを考慮に入れる必要がある。気温の上昇や極暑により、子どもの居住施設の気温が高くなっている場合、彼らは畑に来る前から脱水症状と熱ストレスに罹っている。これに加えて、高温の中を畑まで歩いて行くことも影響を及ぼす。これらすべては、熱ストレスのリスクを評価する際に考慮しなければならない累積的影響である。

現在では、この「私たちが知っていること、知る必要があること」の知識を強化し、農業における子どもの熱ストレスリスクに対処するための教育、政策、法規制を含む包括的な行動計画を開発し易くなっている。

  1. 気候変動と安全な労働時間の減少

気候変動が農業に及ぼした影響の1つとして安全な労働時間または労働可能な日数の減少がある。極暑や日光への曝露並びにその他の異常気象により、農業従事者や限界状態にある農民が農園や畑で働くことができる時間は短くなっている。彼らは一日の最も暑い時間帯を避けるために、朝早くに働き始め、夜遅くに仕事を終えるようになった。熱疲労や熱ストレスのリスクを減らすためにこの労働時間のシフトは、しばしば気候適応戦略と呼ばれている。しかし、アジア太平洋地域のいくつかの国で限界状態にある農民は、極暑を避けるためにこれ以上早い時間から、より遅い時間まで働くことができないと報告している。彼らはすでに労働時間適応の限界に達しているのである。

この見解は、熱ストレス、農業労働者、気候変動の作物への影響に関する最近の研究によって裏付けられている。同研究は、多くの場合、労働者と自給自足農民は適応能力の限界に達していると結論付けている[21]

2021 report of the Lancet Countdown on health and Climate Change: code red for a healthy future』は、異常気象による労働時間現象の影響について以下のように警告している。

HDI[人間開発指数]が低・中程度の国の農業労働者は、極暑への曝露による影響を最も受けており、2020年に熱によって失われた可能性のある2,950億労働時間のほぼ半分が彼らのものだった。これらの失われた労働時間はすでに脆弱な労働者の経済に対して壊滅的な影響をもたらす可能性がある[22]

報告書は、低HDI諸国において極暑により失われる可能性のあるすべての労働時間の79%が2020年に農業部門で発生したことを指摘し、熱曝露が労働時間に及ぼす影響は食料生産にも影響を及ぼし、人体の健康にさらなる悪影響をもたらす可能性があるという懸念を提起している。

2021年12月に発表された最近の研究では、熱帯の森林伐採と気候変動の影響およびこれが暑さに起因する疾病、労働災害や死亡率(複数の原因による)の発生率の増加にどのように影響するかを調べている[23]。森林伐採、気温の上昇、熱ストレス、および労働可能日数の減少の関連性は、我々が理解する必要のあるさまざまな相互に関連する問題について貴重な洞察を提供しており、同研究は以下のように結論付けている:

まとめると、これらの調査結果は、特に高齢者、幼児および慢性疾患を持つ人々の間で、熱曝露と死亡リスクの増加によって引き起こされる健康への脅威は、その他の点では健康な労働者の生産性低下により家庭や地域社会の幸福に及ぼす影響によって悪化するため、緊急に対策を講じる必要があることを浮き彫りにしている。

この調査結果はまた、高湿度と高温が健康に及ぼす影響が熱ストレスを引き起こし、安全な労働時間数と生産性の両方を低下させるという、農業労働者と限界状態にある農民から得た独自の情報も裏付けている。これは、減少後の利用可能な安全な労働時間内に、(生産性の低下を補うために)仕事に集中しなければならず、根を詰めすぎて、疲労や脱水症状につながることを意味している。

農業労働者、農園労働者、限界状態にある農民の労働組合も、夕方遅くに涼しい気温で働くことは、熱ストレスのリスクを減らすという点で「安全な労働時間」であることを意味すると報告しているが、他のリスクが高まる。夜明けや夕暮れ時に作業し、暗闇の中で畑や農園に出入りすることは、身体傷害リスクを高め、さらに重要なことに、マラリアやデング熱などの蚊媒介性疾患への曝露が増える。特にこれは、以前『IPCC Fifth Assessment Working Group II, Climate Change 2014: Impacts, Adaptation and Vulnerability [IPCC第5次評価作業部会II、気候変動2014:影響、適応、および脆弱性]』において言及された労働衛生上の懸念の1つである[24]

気候変動が動物媒介性疾患と農業に従事する子どもの曝露に対して及ぼす影響には、より注意を向けるべきである。子どもが熱ストレスを避けるために夜明けや夕暮れ時にも働いている場合、マラリアやデング熱などの動物媒介性疾患罹患のリスクが高くなる。小児マラリアが重大かつ長期的な健康リスクをもたらすことを考えると、これは気候変動の健康への影響の1つであり、さらに注意を向ける必要がある[25]

農業労働者の適応能力に対する制約は肉体的なものだけではない。労働者が自身の労働条件をほとんどまたはまったく制御できない場合、暑さに起因する病気の予防措置を認識していても、安全な労働慣行が制定されることはない。

社会的保護と保証された生活賃金がなければ、出来高給に依存する労働者は、利用可能な安全な労働時間内でさらに精を出して働く必要がある。熱疲労や熱緊張を感じる労働者は労働のペースを落とすべきという指針や医学的助言とは反対に、生産性が下がるにつれて、労働者は目標や割り当てを達成するために、仕事のペースや強度を上げる必要がある。熱ストレスの危険性についてのいかなる啓蒙活動や意識向上も、これを変えることはできない。我々の地域のパーム油、砂糖、紅茶、バナナ農園の労働者はすべて同じ主張である。彼らは目標と割り当てを達成するために極暑の中で根を詰めて働かなければならない。仕事のペースを落とす、または休憩を取ることは、目標を達成できず収入の減少につながる。

女性労働者組合Sindh Nari Porhyat Councilメンバーであるパキスタンのシンドの女性小作人は、脱水症、熱疲労、熱ストレスの健康への影響をよく理解している。彼らはまた、一日の最も暑い時間帯を避けるために労働時間を調整した。しかし固定賃金ではなく作物高によって決まるため仕事のペースと厳しさは増し、作業ペースが遅くなれば収入が減り、より深く貧困に陥ることを意味する。

本文書で別途述べた通り、出来高制給与制度は農業における児童労働の主要因の一つである[26]

これは次に、農業における児童労働の推進力である家計債務につながる。気候変動により家庭内で深刻かつ長期的な疾病の患者が増えるにつれて、農村地域における社会的保護と適切な公的医療へのアクセスの欠如は、家計債務の増​​加につながる可能性がある。東南アジアや南アジアの農園や農場の組合員は、家族の深刻または長期的な病気は、家計債務の主な原因であることが多いと総じて考えている。

農園労働者にとって、これは多くの場合、会社からの借り入れや賃金控除を通じた債務返済を意味する。フィリピンのミンダナオ島にあるいくつかのバナナ農園では、労働者は賃金の半分以上を家族の医療費貸付の返済金として差し引かれており、控除後の給与明細に賃金がまったく表示されないことがあった。これは、彼らが食料品や必需品を買うために改めて借金しなければならないことを意味している。

インドのアッサムにある紅茶農園では、女性労働者は基本的な食料品の購入のための前払い金のみならず医療費も差し引かれている。これらの控除には、両親から相続し、いまだに返済が続く債務も含まれている。気候変動の影響の1つは、収穫時期が予測できないだけでなく、短くなることである。一般的な出来高給制度では、茶摘みのときにしか賃金は支払らわれない。賃金のないオフシーズンが長引くにつれて、労働者は会社から借金するか、つけで食料を購入しなければならない。収穫時期が短いということは、収入が少なく、負債が多くなることを意味する。

気候変動、強制立ち退き、農業労働、債務の関連性については、2011年に発表された『Where Have All the Seasons Gone? Current Impacts of Climate Change in Gujarat[季節はどこに行ったのか?グジャラート州の気候変動の最新の影響]』において指摘された。

グジャラート州東部地区、バローダおよびその他一部地域から、家族全員がサウラシュトラや州内のその他地域に出稼ぎに出ている。出稼ぎに出る場合、彼らはコツコツと蓄えた貯金を持っていくが、通常は出稼ぎに出るために借金することになる。このディワリ祭の後、サウラシュトラでも綿花が被害を受けたため、何千人もの移民労働者が仕事を見つけることができなかった。彼らが到着しても、雨がいつ上がるかはわからないため、いつその労働力が必要になるかについてはっきりしない。そのため、無為に過ごして待たなければならなかった。これは無為の日々を乗り切ることができるように借金を重ねることを意味する[27]

気候変動による強制移住が増え、水不足が深刻化し、病気や長期的疾病が増加し、動物媒介感染症にさらされる労働者や子どもが増え、熱ストレスや脱水症が農業労働者や農民のAKIやCKDにつながるにつれて、家計債務は劇的に増加すると考えられる。

国連事務総長が2021年9月に求めたような包括的な社会的保護と貧困撲滅が行われなければ、この家計債務は増加し続けるだけであり、家計債務は児童労働の主要因であり続ける[28]

  1. 子どもの危険な労働の再定義

1999年の最悪の形態の児童労働勧告(第190号)における「危険な労働」の定義には以下が含まれる。

3. (d) 例えば、子どもを危険物質、薬剤、プロセスまたは健康に害を及ぼす温度、騒音レベル、振動にさらす可能性のある不健康な環境での作業

ますます暑くなる環境下では、農業活動に従事する子どもは熱ストレスと熱関連の病気の危険にさらされており、危険な労働環境にいることになる。1999年の最悪の形態の児童労働条約(第182号)第2条の児童労働の定義と合わせて勘案すると、18歳未満のすべての人は、「その性質またはそれが実施された状況により」、子どもの健康と安全を害する可能性のある労働に就くことを禁止されている。気候変動により引き起こされる極暑は、労働が行われる状況におけるこのカテゴリーに分類できる。

職業訓練と組み合わせた経験を積むための軽作業に従事する若者(15-17歳)が日光やより暑い環境に曝露することについて、新たな課題が生じている。現場での労働・学習のための安全な時間数は減少しており、暑さに起因する病気のリスクが高まっている。若者の雇用と職業訓練への影響は壊滅的になる可能性があり、将来の生活手段を改善する能力を損なう可能性がある。12〜14歳の子どもが学校の時間外に、限られた時間だけ安全な農作業を行う場合でも、気候変動によるストレスや脱水症のリスクが高まれば、危険な作業になる可能性がある。

これには、危険な作業を規制する政策と法的枠組みに気温の上昇と極暑現象を取り入れるための緊急な措置が必要である。勧告第190号に基づいて作成された現在の危険作業リストのいくつかは、しばしば作業内容とそのプロセスにおける固有の危険性に言及し、業界または作業タイプに焦点を合わせ過ぎているように思われる。労働が行われる状況には、環境条件の変化を加味しなければならない。第4条では政府、使用者団体、労働組合が法規制に必要な情報を提供し、危険な作業のリストを作成するための三者間協議プロセスについて定めている。第4条(3)に基づき、このリストは常時固定するのではなく、関係する雇用主および労働者の組織と協議して定期的に調査・改訂する必要がある。

危険な労働や農業に従事する子どもの評価には、よりダイナミックなアプローチが必要である。例えば農業における熱の危険性の場合、熱ストレスのリスクは作業中に限定されない。また、気候に起因する熱ストレスが子どもに及ぼす累積的な影響についても考慮する必要がある。言い換えれば、労働環境には労働前の熱ストレスと脱水症状の累積的な影響や極暑による後遺症の影響が含まれていなければならない。これにはさらなる調査が必要である。

気候変動により引き起こされる気温の上昇と極暑は、より多くの労働環境において子どもの健康と幸福に害を与え、当然のことながら児童労働の発生率を増加させていると言える。我々は、気温上昇と極暑現象が新たにもたらした子どもの健康への影響について理解を深め、農作業に従事する子どもの熱ストレスリスクを減らすためのより効果的な手段を開発し、そしてこの気候危機において安全な作業とは何かを再定義しなければならない。

  1. 共通のアジェンダに向けて

『IPCC Sixth Assessment Working Group II, Climate Change 2022: Impacts, Adaptation and Vulnerability』のドラフト技術概要は、「気候変動に対する社会的および生態学的な回復力を高める」ことを目的とした一連の政策措置および行動の必要性を訴えている。同報告書は以下のように結論付けている :

社会的平等やジェンダー平等を高めることは、気候変動に対して強靭性のある開発に向けた技術・社会的移行と変革にとって不可欠である。社会システムにおけるそのような移行は、貧困を減らし、意思決定における公平性や行為主体性を拡大する。これには先住民、女性、少数民族、子どもを含む社会の主流から取り残された集団の生計手段、優先順位、生存を保護するための権利に基づくアプローチがしばしば必要となる。

我々が共通のアジェンダを定義できるのは、気候変動に対する社会的・生態学的な回復力を持つ権利に基づくアプローチと気候変動に強い開発が合致するところにおいてである。児童労働、特に農作業における児童労働の撤廃を政府間機関や個々の政府の気候行動計画に組み込むと同時に、児童労働撤廃のための行動計画に気候変動に対する強靭性を組み込まなければならない。

気候変動と児童労働という2つの危機の複雑な関係性においては、まだ多くのことを理解しなければならない。これらの知識のギャップを埋めることは非常に重要である。しかし、これは「危機」である。政治用語における「危機」とは「困難または重要な決定を下さなければならないとき」を意味する。医学用語における「危機」とは、「重大な変化が起こったときの病気の転機であり、回復または死のいずれかを示す」ことを意味する。我々はこの「双方」を念頭において、適切な切迫感と道徳的責任を持って行動しなければならない。

Muhammad Hidayat Greenfield博士

IUFアジア/太平洋リージョナルセクレタリー

参照文献

[1] The Sixth Assessment Report (AR6)は、3つのワーキンググループの貢献により、2022年に完了予定である。ワーキンググループIは、気候変動の物理化学を評価し、ワーキンググループII は、気候変動に対する社会経済・自然システムの脆弱性、気候変動の肯定的・否定的な結果およびこれに適合するための選択肢を評価し、ワーキンググループIIIは、気候変動緩和、温室効果ガス排出削減方法の評価、大気からの温室効果ガス削減に焦点を当てている。

[2]   OHCHR | コンセプトノート:子どもの権利と気候変動に焦点を当てた環境に関連する一般的コメント

[3] IPCC, 2022年: Climate Change 2022: Impacts, Adaptation, and Vulnerability. ワーキンググループIIの 国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第6回評価報告書への貢献[H.-O. Pörtner, D.C. Roberts, M. Tignor, E.S. Poloczanska, K. Mintenbeck, A. Alegría, M. Craig, S. Langsdorf, S. Löschke, V. Möller, A. Okem, B. Rama (eds.)]. Cambridge University Press. In Press.

  1. Tignor, E.S. Poloczanska, K. Mintenbeck, A. Alegría, M. Craig, S. Langsdorf, S. Löschke, V. Möller, A. Okem, B. Rama (eds.)]. Cambridge University Press. In Press.

[4] Sajeeb Group Workers Justice Committeeは、Hashem Foodsの火災悲劇と児童労働を ILO ロードマップ- IUFアジア太平洋(iufap.org)に盛り込むことを要求している。

[5] 農業における児童労働撤廃のための包括的措置は、極めて危険な殺虫剤の使用禁止およびILO条約第184号 – IUF アジア太平洋(iufap.org)批准を含まなければならない。

[6] 農業における安全健康条約(2001年)(第184号)

[7] ILO 農業における安全衛生の実施規則 (2011年)

[8] IUF. 『水が命なら、十分な飲料水が手に入れられずになぜ毎年のように農業労働者が死んでいるのか』、ジュネーブ、2015年3月22日

[9] 世界水の日:ブローバルブランドを供給するインドの紅茶農園で働く女性労働者が、水と衛生状態に対する権利を要求- IUF 2018年3月22日;インド:Women’s Water and Sanitation Committees、紅茶農園で安全な水施設確保を求めて闘う- IUF 2020年3月26日;

[10] IUF Asia/Pacific Land & Freedom Regional Meeting, タイ、チェンマイ、2019年11月19~20日

[11] 水と食料安全保障に関する、食料安全保障と栄養の専門家のハイレベルパネル(HLPE)協議にIUFが提出した文書、ジュネーブ、2014年11月7日

[12] Glaser J, Lemery J, Rajagopalan B, Diaz HF, García-Trabanino R, Taduri G, Madero M, Amarasinghe M, Abraham G, Anutrakulchai S, Jha V, Stenvinkel P, Roncal-Jimenez C, Lanaspa MA, Correa-Rotter R, Sheikh-Hamad D, Burdmann EA, Andres-Hernando A, Milagres T, Weiss I, Kanbay M, Wesseling C, Sánchez-Lozada LG, Johnson RJ. 気候変動と農村地帯における熱ストレスからのCKD流行の発生:熱ストレス腎症の事例:Clinical Journal of the American Society of Nephrology. 2016年8月: 8;11(8):1472-83.

[13] Mix J, Elon L, Vi Thien Mac V, Flocks J, Economos E, Tovar-Aguilar AJ, Stover Hertzberg V, McCauley LA. フロリダ農業労働者の水分補給状態、腎機能および腎障害を参照。Journal Occupational and Environmental Medicine. 2018年5月: 60(5):e253-e260; Butler-Dawson J, Krisher L, Yoder H, Dally M, Sorensen C, Johnson RJ, Asensio C, Cruz A, Johnson EC, Carlton EJ, Tenney L, Asturias EJ, Newman LS. グアテマラのサトウキビ労働者の熱ストレスと腎障害の累積発言率の評価、2019年10月、 2:977–990; Moyce S, Mitchell D, Armitage T, Tancredi D, Joseph J, Schenker M.カリフォルニアの農業労働者の熱ひずみ、体液量減少および腎機能 、Journal Occupational and Environmental Medicine. 2017年6月。74(6):402-409.

[14] Johnson RJ, Sánchez-Lozada LG, Newman LS, Lanaspa MA, Diaz HF, Lemery J, Rodriguez-Iturbe B, Tolan DR, Butler-Dawson J, Sato Y, Garcia G, Hernando AA, Roncal-Jimenez CA. 気候変動と腎臓、Annals of Nutrition and Metabolism. 2019年;74 Suppl 3:38-44.

[15] Helldén, D., Camilla Andersson, C., Nilsson, M., Ebi, K.L., Friberg, P., Alfvén, T. 気候変動と子どもの健康:スコーピングレビューと拡張コンセプチュアルフレームワーク。The Lancet Planetary Health. 5 (3). March 2021. E164-E175.

[16] Helldén, D., Camilla Andersson, C., Nilsson, M., Ebi, K.L., Friberg, P., Alfvén, T. 気候変動と子どもの健康:スコーピングレビューと拡張コンセプチュアルフレームワーク。The Lancet Planetary Health. 5 (3). March 2021. E164-E175.

[17] Gomes, L.H.L.S., Carneiro-Junior, M.A. & Marins, J.C.B. 2013. 高温環境で活動する子どもの体温調節反応。Revista Paulista de Pediatria, 31(1): 104–110.

[18] Staal Wästerlund, D. 2018. 農作業における温度管理:熱曝露を管理することで、労働者の安全と生産性を向上させる。Forestry Working Paper No. 1、ローマ、FAO.

[19] International Labour Organization. 2011年。危険な労働に従事する子ども:分かっていること、知る必要があること、スイス、ジュネーブ

[20] Arnold TJ, Arcury TA, Sandberg JC, Quandt SA, Talton JW, Mora DC, Kearney GD, Chen H, Wiggins MF, Daniel SS. ノースカロライナのラテン系児童農業労働者の熱に起因する疾病:混合研究法。 新たな解決法: A Journal of Environmental and Occupational Health Policy 2020 年8月;30(2):111-126.

[21] Cicero Z de Lima等。農業労働者に対する熱ストレスは気候変動に対する穀物の影響を悪化させる、Environmental Research Letters, 2021年、16巻 4号

[22]健康と気候変動に関する Lancet Countdownの2021年報告書;健康な未来のためのコードレッド 、The Lancet. 398 (10311), 2021年10月30日、pp.1619-1662.

[23] Nicholas H Wolff, Lucas R Vargas Zeppetello, Luke A Parsons, Ike Aggraeni, David S Battisti, Kristie L Ebi, Edward T Game, Timm Kroeger, Yuta J Masuda, June T Spector. インドネシア・ベラウでの熱曝露による総死亡率と、危険な労働条件に対する森林減少と気候変動の影響:モデル化研究、The Lancet Planetary Health. 2021年12月、5 (12) E882-E892.

[24] IPCC Fifth Assessment Working Group II, Climate Change 2014: Impacts, Adaptation and Vulnerability.

[25] Bennett CM, McMichael AJ.気候変動が労働人口に及ぼす熱に起因しない影響、Global Health Action. 2010年;3:10.3402.

[26]農業における児童労働の撤廃には、保証された生活賃金、公平な穀物価格と無債務が必要- IUF Asia-Pacific (iufap.org)

[27] Delhi Platform, Gujarat Agricultural Labour Union (GALU)および International Union of Food Workers (IUF). 季節はどこへ消えたのか。グジャラートにおける気候変動の最新の影響、ニューデリー、2011年

[28] 農業における児童労働の撤廃には、保証された生活賃金、公平な穀物価格と無債務が必要- IUF アジア太平洋(iufap.org)

Strategies to address child labour in artisanal fisheries and aquaculture

Strategies to address child labour in artisanal fisheries and aquaculture

5th Global Conference on the Elimination of Child Labour: Strategies to address child labour in artisanal fisheries and aquaculture, May 19, 2022

Text of the presentation by Dr Muhammad Hidayat Greenfield, Regional Secretary

I would like to begin by noting that my expert colleague Mopholosi Morokong will address the key drivers of child labour in agriculture in Thematic Panel No.9 today. Many of the same challenges exist in aquaculture as a sub-sector of agriculture, and in small-scale fisheries. Our position is that an integrated rights-based approach that includes a comprehensive set of actions to address health and safety in agriculture is vital to removing children from harm and ensuring safe work for all workers, especially young workers and women workers.

In this discussion, I would like to focus on the intersection between climate change and child labour in the context of small-scale fisheries and aquaculture. Due to limited time, I would like to highlight just five issues requiring further attention and action:

1. The increased frequency and intensity of extreme weather events, combined with rising sea levels, coastal and river erosion, and declining aquatic species (especially ocean caught fish stocks), have dramatically affected the livelihoods and health of fishers, fishworkers and farm workers. A rise in the number of lost days due to extreme weather events, for example, leads to lost income and a corresponding rise in poverty and debt. These, as we know, are key drivers of child labour.

2. In the absence of social protection, the displacement of rural communities due to climate change increases economic, social, and physical vulnerability which in turn contributes to a rise in child labour across all sectors. The severity of this climate displacement among coastal communities engaged in small-scale fisheries and aquatic food production needs urgent attention.

3. It should also be noted that climate vulnerability is exacerbated by the increased role of middlemen in aquatic food production. Much of the value in this value chain is extracted by middlemen and traders to the detriment of the incomes and livelihoods of fishers, fishworkers and farm workers. Therefore, cutting out unnecessary, parasitic middlemen is vital to promoting genuine social development and eliminating child labour. Equally important is that a legal framework must be established or reinforced to ensure fishers, fishworkers and farm workers exercise the right to collectively negotiate fair prices and wages. This is essential to both reducing the vulnerability that leads to child labour and ensuring a just transition for fishers, farmers, workers and their communities.

4. Rising sea levels and increased salinity have also forced changes in land use – displacing staple food crops such as rice with fish and shrimp farms. While in the short-term we may see a rise in household incomes due to this shift to commercial, small-scale aquaculture, this displacement puts food security at risk in the longer term. Clearly this puts children’s health and nutrition at risk. This risk is highest where new growth aquaculture is more likely to supply urban and cross-border supply chains than ensure local food security. As the FAO’s Voluntary Guidelines for Securing Sustainable Small-scale Fisheries in the Context of Food Security and Poverty Eradication (SSF Guidelines) demonstrates, sustainable small-scale fisheries make a vital contribution to local food security and social development.

5. To some extent the increased consumption of aquatic foods globally – the “blue food revolution” – is seen as mitigating climate change by reducing demand for protein from the meat and dairy industries which are major contributors of greenhouse gas emissions. However, we need to look within aquatic food production to differentiate which blue foods are environmentally and socially sustainable, and which are not. Again, the priority must be the right to food and nutrition and local food security. The scale and growth of aquatic food production must also consider the social and environmental sustainability of blue food and its ecological limits. If not addressed, we could see a very mobile global aquatic food industry migrating across countries, leaving damaged environments and jobless communities in its wake.

In defending the human rights of workers and their communities, eliminating child labour, protecting the health and well-being of young workers, and taking action on climate change, gender equality and the rights of women is fundamental. As with all aspects of social and economic life, patriarchy perpetuates inequality and injustice and prevents solutions. This applies equally to the task of eliminating child labour and protecting planetary health.

In conclusion we propose three priorities for strategies to address child labour in small-scale fisheries and aquaculture:

1. The extension of comprehensive social protection to include small-scale fishers, fishworkers and workers engaged in aquaculture in both the formal and informal sectors. This social protection should ensure access to rights (housing, education, health, food and nutrition) and the elimination of household debt caused by the lack of access to these rights. It includes the rebuilding of social infrastructure and public spending in coastal and rural communities. The FAO’s SSF Guidelines provides a very important framework for this. Increased social protection and public financing should specifically support a just transition for small-scale fishers and fishworkers affected by climate change, including climate displacement.

2. Ratification and implementation of ILO Convention No.184 and Recommendation No.192 on health and safety in agriculture is needed to address hazardous work and child labour and should extend coverage to those engaged in aquaculture and small-scale fisheries as sub-sectors of agriculture. This means improving the working conditions of adults and youth, reducing hazardous work and protecting children from harm.

3. There must be enhanced protection of the rights of women fishers, fishworkers and women engaged in aquaculture; supported by policies and legislation guaranteeing the role of women in decision-making and access to resources (including land). This must apply to both the formal and informal sectors. The advancement of the rights of women, gender equality, and greater collective women’s representation are essential to any strategies for eliminating child labour.

Thank you.

 

Comprehensive action to end child labour in agriculture must include banning extremely hazardous pesticides and ratifying ILO Convention No.184

Comprehensive action to end child labour in agriculture must include banning extremely hazardous pesticides and ratifying ILO Convention No.184

The recent FAO report, Accelerating action to help to end child labour in agriculture in Asia, addresses a range of critical issues requiring coherent, multi-sectoral policy action. Among these actions is the need to reduce the risks associated with hazardous pesticides. The exposure of children to pesticides is one of several hazardous conditions in agricultural work. Hazardous work is a key determinant in defining child labour. Child labour refers to work that: is mentally, physically, socially or morally dangerous and harmful to children and interferes with their schooling.

As such, extreme hazards are associated with extreme forms of child labour. The Worst Forms of Child Labour Recommendation, 1999 (No. 190) refers in its definition of hazardous work to:

3. (d) work in an unhealthy environment which may, for example, expose children to hazardous substances, agents or processes, or to temperatures, noise levels, or vibrations damaging to their health;

Clearly toxic pesticides are among the hazardous substances that children are exposed to on farms and plantations. The ILO Code of Practice on safety and health in agriculture states that:

Children are considered to be at particularly high risk from pesticides. Their small size, rapid development, under-developed metabolism, diet and behaviour mean that smaller doses of toxins have a greater impact than in adults. Developmental effects can include disturbance of the nervous system, endocrine disruption and carcinogenity. Children can be exposed if they are present in the agricultural workplace, if their family members return home with pesticides on their clothing and skin, or if the family vehicle becomes contaminated. Special care must be taken to keep children away from pesticides, whether in concentrated or dilute form, and their containers, and to ensure that such chemicals are not brought into the home according to label recommendations.

It is in this context that an integrated approach to ending child labour in agriculture must incorporate both the reduction of pesticide use and the improved protection of the health and safety of agricultural workers. A key part of this approach is to ban the use of extremely hazardous pesticides such as paraquat and glyphosate (which cannot be used safely) and to reduce and restrict pesticide use according to the specific risks they pose to workers’ health and the environment.

In this regard the Safety and Health in Agriculture Convention, 2001 (No. 184) and the Code of Practice on safety and health in agriculture provide an important basis for policy and practice at national and local level. Yet in the Asia-Pacific region only one country – Fiji – has ratified Convention No.184. This must be urgently rectified. More governments in the Asia-Pacific region should ratify Convention No.184 as part of an integrated and more comprehensive strategy to end child labour in agriculture, as well ensuring that the agricultural work undertaken by adult workers that is so vital to rural development and food security is based on the right to safe, sustainable work.

The banning of extremely harmful pesticides such as paraquat and glyphosate and the effective protection of occupational safety, health and the environment (OSH&E) in agriculture are important preconditions for creating a safe environment for all agricultural workers. By reducing exposure to hazardous work, there is a possibility of safe, light work in agriculture that can be undertaken by children – as long as this work does not cause harm or interfere in children’s schooling. This of course must occur in a context where comprehensive policy action is taken to address the drivers of child labour.

Please read: eliminating child labour in agriculture needs guaranteed living wages, fair crop prices and freedom from debt – IUF Asia-Pacific

Sajeeb Group Workers Justice Committee calls for Hashem Foods fire tragedy and child labour to be incorporated into ILO Road Map

Sajeeb Group Workers Justice Committee calls for Hashem Foods fire tragedy and child labour to be incorporated into ILO Road Map

At a press conference on 16 August, the Sajeeb Group Workers Justice Committee welcomed the findings of the report of investigation committee formed by the Narayanganj district commissioner office into the fire tragedy at Hashem Foods factory. The investigation report confirmed what the Justice Committee has found in its own investigation. Workers were killed due to the systematic violations of laws and regulations and the criminal negligence of the company. This included the violation of laws concerning the exploitation of child labour, precarious employment, and unsafe working conditions.

The Justice Committee said it is now clear what happened at Sajeeb Group’s factory on 8 July, 2021. Now we need to know;

  • why child labour was employed in the factory;
  • why there were abusive precarious employment practices;
  • why the responsible Government authorities failed to ensure a safe working environment and decent work at the Hashem Foods factory;
  • why management could violate the rules and regulations of various government agencies with impunity;
  • why management could simply ignore the fire safety plan of the Fire Service and Civil Defense Department (given to the company in October 2020).

The Sajeeb Group Workers Justice Committee said these questions must be answered since the Government already committed to implementing the ILO Road Map adopted on 10 June 2021, at the International Labour Conference. They also urged Government to form a tripartite monitoring committee to implement the ILO Road Map. The Sajeeb Group Workers Justice Committee is comprised of eight unions of food and agricultural workers and workers and family members of the victims of the Hashem Foods fire tragedy.

Translation of the Sajeeb Group Workers Justice Committee Press Release [16 August 2021]

Sajeeb Group Workers Justice Committee asks Govt. to continue investigation regarding workers’ rights violation and hazardous working situation at Sajeeb Group’s factories including implementation of ILO road map.

At a press conference organized by Sajeeb Group Workers Justice Committee at the National Press Club, Dhaka on Monday, August 16, 2021, it was demanded to implement ILO roadmap including further investigation into the violation of workers’ rights and distinguish hazardous working condition at Sajeeb Group’s factory in Narayanganj. Member Secretary of Sajeeb   Group Workers Justice Committee Golam Sorowor read out a written statement at the press conference chaired by Abdul Mazid, Convenor of Sajeeb   Group Workers Justice Committee.

The Sajeeb Group Workers Justice Committee welcomed the findings of the report of investigation committee formed by the Narayanganj district commissioner office into the fire tragedy at Hashem Foods factory. The investigation report has confirmed  what the Sajeeb Group Workers Justice Committee found in its own investigation. The workers were killed due to the systematic violations of laws and regulations and the criminal negligence of the company. This included violation of laws concerning the exploitation of child labour, precarious employment, and unsafe working conditions.

The Justice Committee said it is now clear what happened at Sajeeb Group’s factory on 8 July, 2021. Now we need to know why child labour was employed in the factory, why there was abusive precarious employment, why the responsible Government authorities failed to ensure a safe working environment and decent work at the Hashem Foods factory, why the management could violate the rules and regulations of various government agencies with impunity, and why the management could simply ignore the fire safety plan of the Fire Service and Civil Defense Department given in October 2020.

The Sajeeb Group Workers Justice Committee said these issues are vital and need to be addressed to ensure workers’ rights and safety at work. These questions must be answered since the Government already committed to implementing the ILO Road Map adopted on 10 June 2021, at the International Labour Conference. They also urged Government to form a tripartite monitoring committee to implement the ILO Road Map.

The Justice Committee also called for further investigation into the missing workers still unaccounted for.

Regarding compensation, the Justice Committee demands to provide compensation to the deceased and injured workers and their families in accordance with ILO Convention No.121 and in addition to provide fair compensation to the victims, all of the workers working at Hashem Foods should be given their wage arrears, unpaid overtime and lost wages. (Note: Unpaid overtime and wage arrears were the reason for a mass protest action one week before the tragedy.)

The Justice Committee supports the recommendation of inquiry committee to provide a job to an eligible member of each deceased family in another factory of Sajeeb Group another factory. However, they repeated their call that before the employment of the family member of the dead workers in other factories under Sajeeb Group, the government must immediately conduct an investigation into the hazardous working conditions, workers occupational health and safety measure in all the factories of Sajeeb Group. They said first it needs to ensure safety and workers’ right and no workers should be employed in another unsafe factory.

Among others, the members of Sajeeb Group Workers Justice Committee representing eight unions of food and agricultural workers and workers and family members of the victims of the Hashem Foods fire tragedy were present at the press conference.

Lotte Kolson profited from child labour in the Hashem Foods tragedy

Lotte Kolson profited from child labour in the Hashem Foods tragedy

Along with Idilia Foods’ Nocilla chocolate hazelnut spread and Shezan International’s Shezan juices, the Kolson pasta products of Lotte Kolson were manufactured at the Hashem Foods factory where a tragic fire killed dozens of workers on 8 July and dozens more suffered serious injuries.

Despite the systematic exploitation of child labour at Hashem Foods factory for a number of years and multiple violations of labour laws and fire safety regulations, Lotte Kolson failed to conduct any form of auditing or due diligence that would reveal these abuses. In fact both Kolson in Pakistan and Lotte in Korea have a history of aggressive trade union rights violations and preventing workers from forming unions. The abusive conditions at Hashem Foods certainly fit their business model.

Lotte Kolson is a Pakistan-based food company wholly owned by Lotte Corporation headquartered in Korea. Lotte acquired Kolson in 2010 and renamed it Lotte Kolson.